こんにちは!
KANAです。
フリーランスとして独立した後にぶつかりやすい壁が、「案件獲得・経理・見積り」の3つかなと思います。
私の場合、会社員時代がディレクター職として見積もりを作る立場だったので、作ること自体のハードルは高くありませんでしたが、それでも報酬・単価の設定は悩むことが多かったです。
なぜなら、取引先の規模と、自社の規模が違うから。
会社員時代の見積もりの感覚で出していたら、失注する可能性が大きいのは目に見えていたからです。
私がフリーランス駆け出し時代、どうやって報酬・単価を決めていたかご紹介しますね。
独立当初に参考にしていたもの
会社員時代の見積もり
取引先の規模と、自社の規模が違うので、会社員時代の見積りと同程度の額で出すことは難しかったものの、参考にはしていました。
特に参考にしていたのが、クライアントに出す見積もりではなく、会社員時代にパートナーであるフリーランスのクリエイターさん・協力会社さんにお支払いしていた報酬・単価の金額です。
つまり、いただいていた請求書の額を思い出していました。
LPデザインだったら1本いくら、コーディングならTOPページと下層ページそれぞれいくら、取材ライティングなら1本いくら、キャッチコピーなら1本いくら・・・みたいな感じです。
もちろん、それぞれのフリーランスの方や協力会社さんと交渉して決めているので、ある程度幅があります。
ですが、だいたいの目安の参考にはなりました。
営業職の人に聞く
前職で一緒に仕事をしていた(けどその会社はすでに辞めている)営業職(プロデューサー)の方に、相場を聞いていました。
あるいは、こういう案件でこのくらいの報酬・単価だと高いですかね?と聞いてみたりもしました。
また、全体予算のこのくらいがデザイン費で、このくらいがライティング費、ディレクション費が何パーセント、といった、全体予算を踏まえての話もあらためて聞きました。
他社ホームページの料金表
数は少ないものの、ホームページに価格表を掲載している制作会社・フリーランスの方もいらっしゃいます。
「料金表」というワードで検索して、発見した場合はひたすらブックマークしていました。
ライターの方で、人日計算の料金表を出している方がいるなど、本当に料金表はそれぞれ個性が出ています。
書籍
私は広告業界出身のため、宣伝会議から出版している「広告制作料金基準表 アド・メニュー」はとても参考になりました。
ただ、グラフィックメインなので、やはりWEB系だとちょっと出しにくいですね・・・
グラフィックなら、JAGDAの「デザイン料金表」も参考になります。
注意:これは参考にしないほうがよいかも・・・?
副業ではなく、フリーランス1本でやっている方、ましてや専門職で経験豊富な方は、クラウドソーシングサービスの報酬・単価は参考にしないほうが良いと思います。
とても生活していけません・・・。
また、「●● 相場」で検索すると出てくるページや、見積り一括取り寄せサイトに載っている金額も、中には「安すぎないか?」と思うものがあります。
世間の報酬・単価の相場に惑わされず、自分の価値は自分で決めたほうがよいと考えています。
実際の見積もりの出し方
フリーランスを続けていると、だんだんと案件のバリエーションも増え、上記の決め方だけだと報酬・単価を決められなくなってきました。
いわゆる「工数計算」だけでは見積もれない案件も出てきました。
そこで、見積もりの出し方のバリエーションについて、これまで経験したものをご紹介します。
単価計算
まずは、前述してきた、案件ごとに見積もりを出すタイプ。
オーソドックスな報酬の決め方です。
クライアントの規模、案件の難易度と、作業量を掛け合わせて考えます。
私の場合ですと、WEBサイト、冊子、動画など、制作物ごとに単価を計算して見積もりを出していきます。
この場合は、前述したものが参考になると思います。
時給計算
例えば、ECサイトの運営、WEBメディア運営など、継続的に携わる仕事の場合は、このパターンの報酬の決め方が多いです。
また、制作物がある場合でも、単価ではなく、「これを作るのにかかる時間」×時給で見積もりの明細を出してください。と言われたこともあります。
IT系の会社さんだったので、工数計算で出してもらったほうが分かりやすい、という意図だったのかもしれません。
ちなみに、時給で言うと、駆け出しの頃は「最低3,000円」で考えていました。
でも、それだと年間の売上で600万弱。一人法人を経営していくとなると全然足りないな、という印象です。
そこで、だんだんと経験を積むごとに増やしていって、「5,000円」という設定に変わりました。
ただ、難易度がそこまで高くなく、短期間で終わるもの、経験としてどうしてもやってみたいものは「4,500円」くらいでもいいかなと考えています。
もちろん、全てが時給計算のプロジェクトだけではないので、単価計算や月額計算のものとミックスにはなります。
ですが、まずは年間でどのくらい売り上げがあったらベストかを設定し、月数、日数、1日の勤務時間数で割って時給を設定してみてはいかがでしょうか。
月額計算
これは、コンサルティング的な要素が含まれる案件での報酬の決め方に多いです。
たとえば、月に○時間の稼動で、月額○○円(超過分は時給換算でプラス)といった契約です。
制作物が明確ではなかったり、業務のサポートや会議のファシリテーション、相談業務が含まれていたりする場合です。
ただ、この場合は、「いつ、何時間、何をしたか」を明確に管理し、クライアントと共有し合うことが重要になります。
事前の契約を丁寧に行ったほうがいいと思います。
また、「月額契約でいろいろと作ってほしい」という、サブスクのようなパターンで制作を依頼されることもあります。
これは、私の場合はあまり受諾しません。
制作物がある場合は、外注先が発生する場合などは特に、納期や全体予算が管理しにくいですし、単価計算で見積もりを出したほうが報酬がいいなと感じるからです。
専門職(職人)はクオリティにもこだわりますから、結局想定より稼動時間がかかった、ということもありました。
WEB制作会社さんなら、サブスクパターンでもうまくいくのですかね??
サブスクパターンの成功例があったら教えて欲しいです。
まとめ
ここまで、フリーランスの報酬・単価の決め方について、私なりの考え方をご紹介してきました。
個人的には、「単価のいい制作物」と「クライアントとの相性が良い月額契約」は神案件です。
長期で案件が発生する場合、思っていたよりも大変だった・・・ということもあります。その場合は、信頼関係ができた頃に交渉してみましょう。
また、長期案件ほど、契約は丁寧に擦り合わせたほうがよいです。
フリーランス駆け出しの頃は、報酬や単価を決めたり、見積りを出したりするのは大変かもしれません。
でも、これはフリーランス経験を積むごとに解消されていくので、大丈夫ですよ!
ここまで、お読みいただきありがとうございました!
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