こんにちは!
KANAです。
フリーランスになりたい方の中には、いろいろなお仕事内容の方がいらっしゃると思います。
いきなり法人化したいとお考えの方は、そちらの方がメリットがあると感じているからなのではないでしょうか?
通常、「まずは個人事業主から始めて、ある程度売り上げが立ってから法人化する」というのは、確かに王道ルートだと思います。
それに反して、私はフリーランスとして独立したとき、いきなり合同会社から始めました。(今は株式会社)
でも、最初からいきなり法人化しておいてよかったな、と感じています。
特に、
・提供する仕事内容が幅広い人(ジェネラリスト)
・複数人のチームを組んでサービスを提供する人(フリーランスの横のつながりも含めて)
・軌道に乗るまでの生活費を、ある程度自分の懐から出せる人
は、いきなり法人化もありなのではないのかなーと感じています。
ここでは、あくまでも私の経験からではありますが、いきなり法人化からスタートするメリットとデメリットをお伝えしますね。
参考になれば幸いです!
いきなり法人化のメリット
獲得できる仕事の幅が広がる
私が感じている「いきなり法人化」のメリットは、これが一番です。
この記事をお読みのあなた様は、スペシャリスト系でしょうか?それともジェネラリスト系でしょうか?
私は、ジェネラリスト系の方は、「いきなり法人化」もおすすめかと思っています!
例えば、デザイナーさんとかライターさん、カメラマンさんなど、専門職一本で仕事を獲得していく方は、わざわざ最初から法人でチャレンジしなくてもよいのかなと思います。
うちの会社は、株式会社●●という名前で、
・A事業
・B事業
・C事業
をやっています!
という見え方は、わかりやすいですよね。
ですが、個人の名前で売ってる方で、
私は●●●●という名前です。
グラフィックデザイナーをやっています。
なら分かりやすいですけど、
私は●●●●という名前です。
グラフィックデザイナーと、Bと、Cをやっています。
となると、「結局、何が専門な人なんだっけ? 何を頼めるんだっけ?」という見え方になるような気がします。
もちろん、メイン事業とサブ事業が明確で、うまくやっておられる方もたくさんいらっしゃいますよ!
(メインはデザイナーで、ECショップでお菓子も製造してますとか)
ここでは、「いきなり法人化」のメリットについてのお話なので、分かりやすく比較でお話ししてしまいましたが、複数提供するサービスがある方は、「いきなり法人化」しておくことで、仕事獲得の幅が広がるかもしれません。
複数人のチームで動きやすい
上記と関連するのですが、
「自分だけでなく、他のフリーランスの方々と一緒にチームになってサービス提供する」
といった場合にも、法人にしておくと動きやすいです。
お客様も、ひとつの会社に一括で支払えばいいのでスムーズです。
もちろん、個人事業主でもできますよ!
ただ、これも前述と同様、「会社だから当然できるだろう」という目で見ていただけるので、大きい予算規模の仕事を獲得しやすくなります。
私の周辺でも、クリエイターとしてだけでなく、ディレクターとして動く予定のある人からは、「法人化しておいてよかった」という声を聞くことが多いです。
対等な関係が築きやすい
法人化しておくと、契約や価格交渉の面で、お互いに対等な意識を作りやすいというメリットがあると思います。
私の場合、独立してフリーランスになったばかりの頃は、見積もりを出すのに手に汗握るほど緊張していました。
ですが、自分の会社があることで、「こちら見積もりになります(会社ですからこのくらい取りますよ!)」と強気でいくことができました。
別に、ふっかけているわけでもないので、強気になる必要もないんですけどね(笑)
お客さまも最初から、「法人だからこのくらいはするよね」という目線では見てくれるのではないかなと思います。
法人ではない場合、会社員をやりながら副業でフリーランスをしている人もいて、下限価格がものすごく低いケースもあり、そちらの価格帯で交渉されてしまうこともあるかもしれません。
また、最初から「安くお願いしたい」と考えている顧客は、法人には声をかけないかもしれません。
だんだんと実績ができてきて、単価を上げていく段階になったときも、法人だと上げやすいのではないかなと感じています。
社会的信用度が高まる(?)
これに関しては、業種や職種にもよると思います。
正直、私のような制作系クリエイターが提供するようなサービスにおいて、「個人事業主とは取引をしない」というお客様に出会ったことがありません。
専門職だからでしょうかね?
確かに、法人でやっているということは、会社設立にも経営にもコストがかかりますので、ある程度続ける覚悟でやっているんだろうなというイメージはあるかもしれませんが・・・。
だからといって、個人事業主だからそれが無いというイメージもありませんよね。
ただ、税理士法人のブログとか、いろいろなネット記事を見ていると「社会的信用度が増す」という内容はよく見ます。
(融資とかですかね?)
もし融資を受ける予定などがないのであれば、ご自身の業種や職種のお客様が個人事業主と取引をしているのかどうか、事前に調べておくとよいかと思います。
いきなり法人化のデメリット
経営コストがかかる
やはり、経営コストはかかります。
私が思う3大コストは、以下になります。
(1)設立費用と撤退費用
(2)決算費用など、税理士さんにお支払いする費用
(3)社会保険料
(1)設立費用と撤退費用
設立費用は言わずもがなですね。
また、いきなり法人化して、やっぱり個人事業主でやろうと思えばそれも可能ですが、会社を解散するのにもお金がかかります。
(2)税理士さんにお支払いする費用
私の友人で、会社の決算を自分でやっている強者がいますが、かなり優秀な人なのと、会社員をしながら自分の会社を持っているので、そんなにお金の出入りが多くないのではないかな?と推測しています。
経理財務をやっていたことがある、会計事務所に勤務していたことがある、などの人以外は、自分で決算をするのは大変なのではないでしょうか。
私は会社設立も会計ソフトも「freee」で、このブログでもかなり「freee推し」ではありますが、さすがに法人の申告までfreeeでセルフでやろうとは思いません。
セルフ申告にかかる時間、間違えるリスクを考えたら、その時間で頑張って稼いで税理士さんにお任せした方がいいと考えています。
個人事業主は、税務署に行けば確定申告についても教えてもらえるので、セルフ確定申告のハードルはかなり低くなると思います。
(3)社会保険料
正直、これが一番痛いです(笑)
会社負担分も個人負担分も、どちらも自分で払うわけですから、役員報酬を高く設定すればするほど、社会保険料も膨れ上がります。
なので、最初は役員報酬をかなり安く設定していました。
役員報酬を安く設定すれば、社会保険料も抑えられますが、その分会社の売上から自分の口座に移せるお金も少なくなります。
そうなると、家賃など自分の生活費に使えるお金が少なくなってしまいます。
なので、最初のうちは自分の口座から生活費をある程度出せるような状態にしておくと安心かと思います。
長期間休みづらい(一人社長)
法人の場合、赤字でも最低額の法人税がかかりますし、役員報酬や決算申告などのランニングコストを考えると「長期間休む」ということがしづらいように思います。
休眠させるにも、手続きやら、自治体によっては法人住民税がかかるので、いろいろと面倒です。
(法人住民税がかからないようにするためには、法人住民税のかからない自治体に登記住所を変えないといけない)
もちろん、組織化されていてうまく回せる場合は別ですが、一人社長で自分が働いた分が売上、となると、いろいろとプレッシャーになってきます。
私は一人目の出産のときに、この壁に直面しました。
初めての出産で、しかも40代の高齢出産。子どもが健康で生まれてくるかどうかも分からず、産んだ後にどのくらい働けるのか見当もつきませんでした。
会社を休眠会社にして個人事業主で開業しようかとも思ったのですが、税理士さんと相談して、一旦は継続することに。
結果、出産後1ヶ月でもう仕事をしていたわけなんですが・・・汗
やはり法人となると、「身軽さ」はなくなるように思います。
まとめ
ここまで、私が感じている「いきなり法人化」のメリットとデメリットについてご紹介してきました。
ですが、私としては圧倒的にメリットの方が大きかったです。
もしかしたら、1番のメリットは、「覚悟を決められた」ということだったかもしれません。
個人事業主としての開業は、覚悟がそんなに要らないと言っているわけではないですよ!
ですが、やはり設立にも撤退にもコストがかかるし、休眠も面倒な法人を設立することで、「頑張るぞ」「そうそう会社員には戻らないぞ」という気持ちにさせてくれたのかな、とも思います。
と言いながらも、コストをかければ撤退できるし、各所に手続きをすれば休眠だってできるんです。
ご自分の業種や職種、性格も(笑)ふまえて、個人事業主と「いきなり法人化」とどっちがいいかな?と考えてみて、法人の方がよさそうだと感じられたのなら、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
相談会を開いている税理士さん等の士業の方もいらっしゃるので、ぜひじっくり考えてみてくださいね。
一人だけではなく、たくさんの人からお話を聞いて、多角的な意見をもらうのがおすすめです。
少しでも私の経験が参考になれば幸いです^^
ここまで、お読みいただきありがとうございました!
他の記事もぜひ読んでみてくださいね^^